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2012年7月1日日曜日

アンナプルナの山々に2

出発直後の腹ごしらえに、やや重い身体でパサル(店)を出る。

アヒルの赤子たちに見送られて、いよいよトレイルに。

今日は標高1500mのティルケドゥンガを目指して歩く。



保護色?近づくまで存在に気が付かず。




ヒマラヤの高地民族グルンの様式は石の多用が特徴だ。

家、蔵、そして石畳と、独特な雰囲気に気分も高揚するが、

ほどなく砂利道にかわり、ここから延々と同じような道と景色が続く。




集落を抜けると、とたんに静かになり、崖下を流れる渓流の音が上ってくる。

まだはるか前方なのに、こちらに向かうロバの鈴が、

切り立った斜面に反射しながら聞こえてくる。

カトマンズでいかに騒音に囲まれていたかに改めて気づいた。




やがて近くの集落(といっても結構な距離だが)から出てきた

シェルパ族の子供たちが近づいてくる。

トレッカーたちにお菓子やお金をねだるのだ。



日本人によく似た顔立ちに他人とも思えず(笑)、

「大人になって、働いてお金を稼ごうな」

などと説教くさいことを言っては、やり過ごす。                                     



妻に駆け寄る、シェルパの子供たち。
妻を見切った後(笑)、こちらにやってきた。



























ある事に気付く。


この道から枝分かれして、いくつもの集落があるのだけれど、

そこから来る人みんなが、(小さな子供からお年寄りまで)

両肩からたすき掛けになったような服(?)を身に着けているのだ。



そして僕らを追い越していく人々の後ろ姿に、

その理由がわかった。




山を下りては登る度に、決してむなし手で帰らないために、

その服の背中の空洞に、何某かのモノを入れているのだ。


缶詰。果物。野菜ときにはニワトリを(笑)。


左右均等に重さを分散できるから、体力も温存できそうな

元祖バックパック。



高地に暮らす人々のシンプルな知恵に感心し、

また、歩きだす。

最初はユニフォームかと。














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