ネパールだけの話ではないが、
大家さんが自分の住宅の一部分を、フラットとして貸しているケースが多くある。
我が家も最近そんな場所に越してきた。
大家さんの敷地に出入りする人は多く、
フラット住まいの我々はその中の一員のように感じる事がある。
プライバシーが無いように見えるかも知れないが、
新しい人間関係に溶け込み、笑顔であいさつし、言葉を交わすことが、
1日を自然と明るく健全なものにしてくれる。
しかし、である。
人間関係ならぬ大家さんの飼い犬との関係には、正直やや怖気づいた。
巨大なオスのシェパード「ダンプ」は、立ち上がれば僕の肩に手(前足か)をポンと置けるほど
大柄で、なんだか瞳孔が小さめで金色に見えるその眼は、ジュラシックパークのT-REXを彷彿とさ
せる、と言っても過言ではない(過言かも知れないが。)。
かつて僕らが育った時代の犬は、見知らぬ人には吠え猛り、
飼い主が抑えようが叱ろうが、退治するのはこの俺だと言わんばかりで
最強の防犯ツールとしての役割を担っていたと思う。
ダンプはそんな番犬の古典的役割を期待されて育っている。
(ネパールで犬を飼うとは往々にしてそういう事だ。)
初日、恐る恐る声をかけた時の彼の唸り声は忘れることができない。
2m先からでも地面を伝わる、巨体に反響する低い声は、ジュラシックパークのT-REXを彷彿とさ
せる、と言っても過言ではない(過言かも知れないが。)。
で? |
<続く・・・>