宿の皆が食事を終えるころ、
厨房の中でネパール人たちが
ネパールの地酒ロキシ―を片手に盛り上がる。
明日の朝食メニューを見に行っただけの僕は、彼らに即座につかまって、
自家製のロキシーをあてがわれて座る。
少し荒削りな米焼酎のような味。でもやわらかくて香ばしくて、すぐに好きになった。
ディパックは皆の真ん中で楽しそうに話し、
時に踊るような大きな身振りとオチで笑わせる。
うまくいっていないビジネスをネタにしているようだ。
心から楽しそうに。
そんな気持ちとみんなの笑う声が部屋に充満していて、
冷え込むヒマラヤの夜もここだけは暖かく、ゆっくり時間が流れる。
各国のトレッカーたちのリラックスもいろいろで、
ドイツの青年たちは素早くベッドにもぐったのか、部屋から物音ひとつもしない。
アメリカ人カップルは、屋外のテーブルで二人、温かいロクシーを飲みながら、
「ショウチュウに、ウメボシいれて飲みたい」などと言っている(笑)
日本で住んでいたことがあるとか。
ネパール人たちはお酒がすすんでくると、なぞなぞを言い合ったり、
おバカな話でゲラゲラ笑い、大盛り上がりするのが好きだ。
ひとしきり笑い、明日のコースを確かめあうと、さすがに眠気がやってきた。
明日は朝の7時発。寝よう。
その数秒後。
2階に上がる階段で、
満天の星に、息をのむ。
宿の庭で。 |
石の屋根瓦。留めるための楔(くさび)まで石でできています。 |
宿から見下ろすと、ミュール(馬とロバの掛け合わせ) 周りが静かだから、2階まで草を食む音がはっきり聞こえます。 |
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