いくつかのロバの隊商とすれ違い、
山道を行き交う人々の姿にも慣れてくると、だんだん目新しいものを観たくなる。
そんなタイミングで、道はやがて崖下に近づいて、
流れている川に沿って歩くようになった。
カトマンズを流れる川とはまったく違う透明な、まさに清流だ。
子供たちが水着も付けずにダイブを繰り返し、大はしゃぎで遊んでいる。
しばらく進むと、腰に魚籠をつけて何やら捕まえている少年を見かけた。
爽やかな、ドヤ顔(笑) 大漁です。 |
名前、年齢、住んでいるところを訊ねることは、何とかできた。
16歳。学校に通うというけれど、
僕らが歩いてきたあの長い道を行ったり来たりしているとか。
トレッキングなど、無意味に思える(笑)
そして獲物。
籠の中を見るとそこには魚・・・ではなく無数のオタマジャクシ!
今夜のおかずにするという。嬉しそうだ。うちに食べにおいでと言ってくれた。
ネパールの人たちは、決して建前ではなく、
我が家へ来てごはんを食べないかと誘ってくれる。
気持ちは嬉しいが、さすがに両生類は・・・。
本当はスケジュールなどないくせに、
先を急ぐ、と僕は建前を使わせてもらう。
水牛、というだけあって水と地上との区別がまったくないようです。 話している僕らの間に悠然と割り込み、川に入っていきました。 |
一緒に写真を撮ったので、
送るにはどうしたらいいかと尋ねる。
メールアドレスを訊ねると、その概念すら解らない様子だった。
そんな地域も残されているのだ。
きっと将来、彼がPCやネットに触れる日が来ると信じて、
僕のアドレスを残しておいた。
いつかもしメールが届いたら、
それは彼にもネット時代が来たことを知る時だ。
「今度いつ会えるか」と寂しそうに彼が言った時、
またアンナプルナに来たい、と思った。
まだトレッキング初日なのに(笑)。
世界各国から、トレッカーたちが。おもに中年が多いかな。 あ、僕もか。 |
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