心もとない作りの階段がたわむ。
冷たい手すりを握ったまま、凄まじい数の星にただ目を奪われた。
ハワイ島・マウナケア山で観た星の2倍とは大げさだが、
白い素地に黒い点が散らばっていると言っても過言ではないと思う。
妻を呼ぼうと思っても、暗闇の中で目に集中した神経は、声を出す力さえ分けてくれない。
深く息をしても鼓動は強く、階下の宴会の声よりも頭に響く。
やっとの思いで部屋へと戻り、手招きで呼び寄せて妻と二人、空を眺めた。
これ以上の空を、次に見れるのはいつか。
圧倒的な、圧倒的な宇宙を前に、
本当に小さくて、短い自分の人生を思う。
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